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-安高史朗- ヤフー株式会社 社長室コーポレート政策企画本部 主幹 弁理士知財と会計の連携で、フィールドはついにIT業界へ。

特許庁時代

弁理士を目指したきっかけ

大学では理学部物理学科で理論物理を勉強していました。研究職の夢もありましたが、ビジネスに関われる仕事の方が自分に合っていると思い、技術力を生かすことのできる知財業界に興味をもち特許庁へ入庁しました。
特許庁で審査官として7年間働くと弁理士免除がありますが、形だけの資格を取っても意味がないという思いがあったため、入庁2年目からLECに通い、免除になる前に自力で資格取得を目指しました。弁理士資格を取っておけば、特許庁から出て別の知財業務に就いても通用するだろうと考えたからです。実際、特許庁からNRI(野村総合研究所)へ移って知財に関するコンサルティングをする際には、クライアントから信頼を得る良いツールとなりました。

知財コンサルタント時代

事務所に移るという選択肢はなかったのか?

会議室にて

今考えると特許事務所も良い選択肢だったと思いますが、当時は考えにありませんでした。NRIに入社した理由でもありますが、特許庁では、デスクワーク中心になり、淡々と特許にできる・できないを書面でやり取りする業務がほとんどです。審査の過程でアドバイスしたいことがあっても、立場上なかなかそれは言えません。もっと出願人やクライアントに対して、喜んでもらえる仕事がしたいと思いがありました。もちろん、特許事務所も企業に貢献する仕事ですが、もっと色々な企業にふれ、仕事の幅を広げたいと考え、知財コンサルタントという仕事に就きました。

印象に残った仕事

具体的な案件には言及できませんが、特許の分析システムを企画したり、新しいコンサルサービスを考えたりというのは面白かったです。外部の方と共同研究で、特許の権利の広さを機械的にテキストマイニングで分析してスコアリングを行うシステムを作り、実際に出願をして自分が発明者になったこともあります。

弁理士としてさらに上位の仕事をする為に

日本の出願件数が減少する中、明細書を書けるだけの弁理士では価値が発揮しにくいと感じます。
職業としての弁理士というよりは、資格・資質・能力の一つとしての弁理士という側面が強くなっています。弁理士になった後にさらなる向上を続けて、知財分野を掘り下げることも知財分野以外の知見をつけることも重要だと思います。
私自身もNRIに転職した後、コンサルティング業務の中で会計の知識が必要と感じ勉強を始めました。その結果、公認会計士試験合格まで至りました。知財の活用・流動を考える上で、知財の経済的価値評価はますます重要になり、弁理士と会計的資格・能力の組み合わせは生きてくると思います。

ヤフーに転職をして

現在の業務について

ミッドタウン・タワーのオフィスにて

現在は、ヤフーの知財戦略を策定・実行する業務がメインです。特許を出願する通常の知財部業務とは少し異なり、ヤフーの知財戦略をコーポレート視点から策定し実行していくという業務です。また国の知財政策に対して提言を行い、業界の発展に繋げていく政策企画も重要なミッションです。インターネット業界では、オープンソースの文化に代表されるように良い技術は皆で使おうという風土があります。その中で特許をどう生かせるか、どういった特許をとればいいかというのが課題です。
また、著作権・商標・不正競争などの知財法務も担当し、特に著作権に関する政策企画も行っています。

今後の目標

世界初!SNS連動型バーチャルジェットコースター『トレンドコースター』前にて

ヤフーへの転職理由でもありますが、企業の中に入らないと中々できないことが多いと感じます。今は企業の中で、知財戦略の策定や、著作権関係の政策企画など、他の企業ではできない仕事に携わり、とても充実しています。
法域も幅広く、知財がビジネスや国益にどう生かせるかというチャレンジングなミッションであり、その中でひとつの答えを見つけていきたいです。
また、知財と会計の専門分野は、他者に負けない自分の強みだと考えていますので、これらが発揮できる業務を模索し続けていきたいと思います。

これから弁理士を目指す方へ

弁理士=特許事務所という時代は変わりつつあると感じます。企業内弁理士も増加し、知財部以外で働く弁理士も少なくないのが現状です。事務所でも企業でも、知財に関する仕事をする上で、弁理士という資格は有用であり、その過程で得られる体系的な知識は有益です。出願数の減少など暗いデータもありますが、それに反して弁理士の仕事は様々な広がりを見せています。その中で自分が何をしたいかが重要となってきます。
また、試験勉強仲間は資格取得の副産物のようであり、実は 一番長く続く大切なものです。
勉強のコツは楽しく勉強をする仕組みを作ることだと思います。私自身、当時一緒にLECで勉強した仲間とは勉強会を開いたり、飲みに行ったりと、今でも交流があります。ぜひ勉強仲間を作って、楽しく資格を取得して下さい!

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