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弁理士実務家インタビュー 鍋島康雄

弁理士実務家インタビュー 鍋島康雄

最高の仕事を遂行する為に

-鍋島康雄- エリーパワー株式会社 知財部

弁理士を目指したきっかけ

以前勤めていた会社で、新入社員時代に知財部に配属されました。そこで、単に若いというだけで、経験不足や知識不足と思われることもあり、そのようなイメージを払拭したく、また、発明者や特許事務所の方々など内外の方々と仕事をする際にもプロフェッショナルな能力を示す名刺的なものがあった方が良いと考え、弁理士を志望するようになりました。

現在の業務

現在、リチウムイオン電池を製造しているベンチャー企業に勤めており、リチウムイオン電池の最先端技術や「パワーイレ」という電源システムの商品に関する知的財産を的確に保護するための業務を行っています。

特定の法律のみに関わる業務という訳ではなく、特許、意匠、商標、著作権等などを幅広く担当しております。比率で言えば、特許5割、意匠・商標4割、その他が1割といった比率で、やはり特許の比率が多いです。1割の"その他"としては、フォントに関する著作権の問合せに応答したり、不正競争防止法の営業秘密に関するような事案も対処します。

メインとなる特許の業務については、発明の発掘から、出願業務、中間手続きが中核を占めます。特許に関する付随的な業務としては、業界特許のウォッチングや分析、そして職務発明、先使用権確保、営業秘密管理などの社内ルールの整備にも取り組んでいます。

様々な案件が同時並行して進んでおり、案件毎に、社内で完結できるのか、社外の弁理士や弁護士と一緒に行ったほうがよいのかを含めて検討する必要があることから、高度な専門知識と高いマネジメント能力、さらに、これらを駆使しての的確な判断力が要求される業務だと思います。

弁理士の魅力

鍋島康雄

やはり、知識の絶対量が増える為に、遂行できる業務が格段に増えることが魅力です。

特定の部分しか知らない人と、全体に精通した人とでは、例え出した結論が同じであったとしても見方や精度が変ってきますので、クオリティの高い良い仕事が出来るのでは、という風に僕は思います。引き出しの多さの違いが仕事に安定感をもたらしてくれるのではないでしょうか。

例えば、新たに事業を展開する上で、その中核となる技術の扱いを検討する際には、特許で守るのか、それともノウハウとして保護するのか、製造方法であれば特許で押さえることで実効的な効果があるかどうか等を比較検討したり、派生する問題として、営業秘密となる技術情報の管理をいかに行っていくのか、先使用権をどの程度確保していくのか、など検討すべき観点が複雑な案件を処理する上でも、弁理士で学ぶ知識は欠かすことは出来ません。

後は「弁理士」というブランド自体に価値を感じます。発明者や経営者など社内の人たちと接する時は、「弁理士が言っているのだから正しい内容なのだろう」といったように発言に説得力が増しているように思います。社外の方と接する時にも、頂く名刺に「弁理士」と記載されていることで、相手の方と瞬時に詳しい話が始められます。名刺がなかったら、相手方の知識レベルを確認するのに10分ほど話をしてそれから、ようやく話が進展しますので、「弁理士」というブランドにより仕事がスムーズに展開していくことを実感しますね。

印象に残った仕事

現在手続きが進行中の複数の出願があるのですが、やはり世の中の流れや業界の動向を把握しながら、どの技術の出願を優先的に事業の目的に適うようにコントロールしていくかが腕の見せ所だと思っています。時間軸で言えばだいたい何年くらい経てば権利化できるという見通しは立ちますが、あらゆる案件が並行して進む中で、この案件については権利化までの期間を短縮した方が良い等のジャッジメントを様々なケースを想定した上で、戦略的に導いていきます。私が担当した際には、その辺りも含め、ただ権利を早く取るだけでは結果的に回避も容易になってしまいますので、業界動向や市場、そして様々な判断材料を集めて、その見極めを行いました。そして、その結果を経営陣に説明をして、ある技術分野の案件については、最終的には「早期審査」という手法を用い、早期権利取得すべきとの方向性を決定付けました。そのように、会社の事業戦略に適うような判断を任せられたのは印象的な仕事の1つですね。

後は商標の譲渡放棄交渉です。自社で使用したい商標が他社の商標とバッティングしてしまったのですが、会社としてはどうしても商標を取りたいと。商標を取るためには、特許庁に他社商標が類似しないことを主張したり、他社に商標権を譲ってもらったり、不使用取消審判で商標権をつぶしにいったり、といくつか選択肢があるのですが、これらについて会社の希望と他社の商標使用状況を加味して比較検討を行い、会社が取り得る選択肢と比較検討結果を経営陣に提示しました。経営陣に進捗報告しその都度経営判断してもらいながら進め、最終的には、自分の推奨した案に基づいて、相手方に商標権を放棄してもらうことで会社が使用したい商標を権利取得することができました。この仕事も、選択肢の抽出やその比較検討等で学んだ専門知識を生かせた仕事だと思いますね。

今後の目標

やはりいい仕事をする為に、体力がとにかく大事です。ジムに行って身体を鍛え、常に質の高い仕事ができるようにまずは必要な体力を維持していきたいですね。今後は、海外展開等にも備え、必要なスキルを様々習得していきたいと思っています。

これから弁理士を目指す方へ

勉強は大変ですが、弁理士の資格を持っていると、仕事は本当にやり易いですし、可能性がどんどん拡がっていきます。頑張って下さい!!

弁理士実務家インタビュー
竹下敦也 CABINET PLASSERAUD(キャビネ・プラスロー)フランス 日本国弁理士 鮫島正洋 内田・鮫島法律事務所 代表パートナー/弁護士・弁理士 龍華明裕 RYUKA国際特許事務所所長/弁理士/米国弁護士 岩井優子 つばさ国際特許事務所/弁理士 池本和博 富士通株式会社 知財部 鍋島康雄 エリーパワー株式会社 知財部 前田大輔 小西・中村特許事務所 小林奈央 TMI総合法律事務所

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